ジジイの壁

健康社会学者の河合薫さんという方が「ジジイの壁」という言葉を提唱していました。 

河合薫 なぜ日本の「ジジイの壁」はこれほど強固なのか
コンプライアンスの徹底により、労働環境が大きく変化した日本。しかし、信じがたい企業不祥事がニュースをにぎわせることも……。不祥事の一因には、意思決定層と現場の間に立ちはだかる「ジジイの壁」が関係しているかもしれません。

“ここで言う「ジジイ」とは、性別や年齢に関係なく、組織の中で権力を持ち、その権力を組織のためでなく自分の保身のために使う人たちのことを指します。「ジジイの壁」とはそのような人たちが築いた壁であり、組織の意思決定層と現場との間に立ちはだかっているもののことです。“

とのことですが、老害には、色々な害があると思いますが、この”ジジイの壁”は、その典型例の一つだと思います。

河合さんは、ジジイの壁には、年齢は関係生活ないと言っておられますが、現役世代であれば、“生活”があるので、権力≒金という構図も考えられますが、老害でも厄介なのが、裕福な老害です。彼らの目的は、承認欲求を満たすことそのものだからです。今ほかにそれを満たすものがないからやっているのであろうし、疑うことなき変わらない価値観が依然として存在しているのだと思います。

さらに、当然ながら先が短い。10年後20年後に会社が、しいては日本社会が悪くなろうがどうかなんて関係ありません。その頃会社にいないし、使い道のないお金がたっぷりあります。あるのは”今”の自分の立場を守るかそれだけでしょう。

真っ向から現役世代と同じ感覚で潰しにきます。若者の将来なんて気にもしてません。

古代ローマ?的な映画を観ているとよく神官的?な存在がでてきますが、まず全て爺さんです。その爺さんが神のお告げとか言って、星の動きがどうとか、これを守らないと神の逆鱗に触れますぞよとか言って、戦の軍事作戦にまで口を挟んできて、最前線の指揮官をイラつかせるアレです。

現代で軍事作戦を神のお告げとか星の並びとかで決めるなんてあり得ませんが、そうでない時代があり、誰かがそれをやめさせ、新しい時代を作ってきたから今当たり前の仕組みがあるのではないかと感じます。

そういう意味では、定年制も制度として軋轢なく世代交代を行う優れたシステムという考え方もできるのかもしれません。

コメント

タイトルとURLをコピーしました